読み人知らず5|感動する話


2chに投稿されてた作品をまとめました。
今回のお題は「突然の彼女との別れ」です。御覧ください。
 

突然の彼女との別れ

 

付き合って3年の彼女に唐突に振られた。

「他に好きな男が出来たんだー、じゃーねー」
就職して2年過ぎ、そろそろ結婚とかも真剣に考えてのに、目の前が真っ暗になった。
俺は本当に彼女が好きだったし、勿論浮気もしたことないし、
そりゃ俺は格別イケメンって訳じゃなかったけど、

彼女の事は本当に大事にしてたつもりだった。 なのに、すっげーあっさりやられた。

収まりつかなくて、電話するも着信拒否、 家行ってもいつも留守、バイト先も辞めてた。
徹底的に避けられた。
もーショックですげー荒れた。仕事に打ち込みまくった。

それから半年、お陰で同期の中でダントツの出世頭になっていた。
彼女の事も、少しずつ忘れ始めてた、そんなある日。

携帯に知らない番号から電話がかかってきた。
最初は悪戯とかだと思って無視ってたんだけど、何回もかかってくる。
仕方ないから出た。

別れた彼女の妹を名乗る女からだった。妹が俺に言った。
「姉ちゃんに会いに来てくれませんか?」

彼女は白血病にかかっていて、入院していた。
ドナーがやっと見つかったものの、状態は非常に悪く、
手術をしても助かる確立は五分五分だという。
入院したのは俺と別れた直後だった。

俺は、病院へ駆けつけた。
無菌室にいる彼女をガラス越しに見た瞬間、俺は周りの目を忘れて怒鳴った。

「なに勝手な真似してんだよっ!俺はそんなに頼りないかよ。」
彼女は俺の姿を見て、しばらく呆然としていた。
どうして俺がここに居るのかわからない、という顔だった。
その姿は本当に小さくて、今にも消えてしまいそうだった。

でもすぐに、彼女はハッと我に返った顔になり、険しい顔でそっぽを向いた。
俺は、その場に泣き崩れた。堪らなかった、
この期に及んでまだ意地をはる彼女の心が。 愛しくて、悲しくて、涙が止まらなかった。

その日から手術までの2週間、俺は毎日病院に通った。
けれど、彼女は変わらず頑なに俺を拒絶し続けた。

そして手術の日。俺は会社を休んで病院に居た。
俺が病院に着いた時にはもう彼女は手術室の中だった。

手術は無事成功。けれど、安心は出来なかった。
抗生物質を飲み、経過を慎重に見なくてはならないと医者が言った。

俺は手術後も毎日病院に通った。
彼女は、ゆっくりではあるけれど、回復していった。
そして彼女は、相変わらず俺の顔も見ようとしなかった。

ようやく退院出来る日が来た。
定期的に検査の為、通院しなくてはならないし、
薬は飲まなくてはならないけれど、日常生活を送れるまでに彼女は回復した。

俺は当然、彼女に会いに行った。祝いの花束と贈り物を持って。
「退院、おめでとう」と言って、花束を手渡した。彼女は無言で受け取ってくれた。

その後、ポケットから小さい箱を取り出して中身を見せた。
俗に言う給料の3ヶ月分ってヤツだ。
「これももらって欲しいんだけど。俺、本気だから」

そう言ったら、彼女は凄く驚いた顔をしてから、俯いた。
「馬鹿じゃないの」
彼女の肩が震えていた。
「うん、俺馬鹿だよ。お前がどんな思いしてたかなんて全然知らなかった。本当にごめん」

「私、これから先だってどうなるかわからないんだよ?」
「知ってる。色々これでも勉強したから。で、どうかな?俺の嫁さんになってくれる?」
彼女は顔を上げて、涙いっぱいためた目で俺を見た。

「ありがとう」

俺は彼女を抱きしめて、一緒に泣いた。

親には反対されたけど、俺は彼女と結婚した。
それから2年。あまり体は強くないけれど、
気は人一倍強い嫁さんの尻に敷かれてる俺がいる。
子供もいつか授かればいいな、という感じで幸せに暮らしている。

 

嫁の体が弱い私としてはすごくぐっときた記事です。

 

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