都市伝説はなぜ生まれるのか?


世の中には都市伝説と呼ばれる言い伝え、伝承が数多くある。過去50年間で言えば、1979年頃に流行った口裂け女から始まり、最近ではコトリバコひとりかくれんぼといった都市伝説がインターネットをにぎわせている。

これらのうわさ話はなんで生まれるのだろうか。

ある研究者の調査では都市伝説を生み出すのは好奇心旺盛な10代なんだそうだ。口裂け女は小学校や中学校を中心に広がったと言われていることから、その話には合点が着く。そして、さらに発生源の内訳をみるとその子たちの特徴は2パターンに別れるそうだ。一つは学校での成績の上位20%、そしてもう一つは学校での成績の下位20%。

成績の上位20%が話を合理化した都市伝説を生み出し、下位20%がその話を抽象的にしつつ想像力で膨らませる。そして彼らが一気に周辺の層に話を伝播させる傾向にあるそうだ。

論理的でありながら、論理の飛躍と面白さを持つ都市伝説が完成する秘密は都市伝説を生むものの性質を反映しているようだ。

 

そして、10代はとにかく、自由なコミュニケーションをとる事が多い。なので都市伝説は格好のネタになり、伝播する人数も1つの学校コミュニティーで数百人〜数千人となり、周辺エリアに広がれば、都市部では数万人単位で都市伝説を広げる結果となるであろう。

 

そして、都市伝説の広がりやすさにも秘密がある、都市伝説は誰もが抱く疑念やあこがれ、恐怖心などを反映させている事が多い。口裂け女は美人・整形失敗・幽霊などという非現実的でありながら現実味を帯びた内容となっているし、こっくりさんはなんても質問に答えてくれる万能の神のような存在でありながら、失敗したときに取り憑かれるというリスクを持ってる。

 

10代の少年・少女が想像したこうなったらいいなという夢と少しずつ理解し始めた現実世界の不条理と厳しさを面白おかしいメタファーにしたのが都市伝説であるのだと思う。

 

そして、3本の矢ではないが、いくら10代といえども彼らが数万単位で考えた歳伝説はかなりの精度で修正され、矛盾が取り除かれ、オリジナルの面白さを残したまま、論理的であり合理的な内容に完成されている点が面白い。

 

近年はインターネットの普及で集合知という言葉がよく使われているが、まさに都市伝説はリアルなコミュニケーションで成り立った集合地の作り話なのである。

 

実体の真偽は限りなく偽に近い様相を呈していながら、現実味と説得力のある魅力的な物語はたくさんの人間が研磨した物語であるが故、そうなる必然性の上に成り立っているのである。

 

つまり、都市伝説は無料で手に入る極上のエンターテイメントであり、コミュニケーションの手段なのである。これが都市伝説が生まれ、ちまたで噂される理由であると私は考えている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>